自動車運転免許の取得については、以前の記事で紹介しました。今回は、運転免許を取得したインドネシア人実習生への福利厚生の一環として、会社の車を貸し出すという提案です。
外国人実習生へ「会社の車を貸し出す」という福利厚生
「仕事では運転してもらうけど、会社の車をプライベートの目的で貸すなんてとても無理」と考える社長さんも多いかもしれません。ただ、会社の車は営業時間以外は駐車場に止まったままで、活用されていませんよね。こうした時間帯に車を貸し出す取り組みが、「選ばれる会社」になる条件の一つになる可能性があります。
日本に滞在している外国人実習生の多くは、自転車で移動しています。しかし、農業の現場はたいてい町から離れた不便な場所にあり、最寄りのコンビニまで数キロという環境も珍しくありません。雨や雪の日に自転車で移動するのは困難ですし、大きな買い物も自転車では持ち帰れません。車社会である日本の地方では、多くの外国人実習生が「買い物難民」になっているのが現状です。
受け入れ農家さんや監理団体によっては買い物補助をしている場合もありますが、多くても月に数回程度ではないでしょうか。買い物補助はありがたい制度ですが、自分のタイミングで自由に出かけられるわけではありません。そのため、外国人実習生は依然として不便な状況にあるといえます。
そこで一つの解決案として、福利厚生の一環として会社の車を営業時間外に賃借できる制度を提案します。
契約書は必須!
無償で貸す必要はありません。実習生と話し合いのうえ、適正な賃借料を設定し、正式な賃借契約書を取り交わせば問題ありません。
なお、無償で貸し出す場合でも、必ず契約を結んでください。契約書がないと、外国人実習生との常識の違いから、思わぬトラブルが発生する可能性があります。
想定されるトラブルと対策
想定されるトラブルの一つが「事故」です。運転には常に事故のリスクが伴います。事故対応については別の記事で詳しく紹介しますので、ぜひそちらもご覧ください。
もう一つの大きな懸念が「白タク」行為です。
「白タク」とは、タクシー営業に必要な許可(緑ナンバー)を受けずに、自家用車(白ナンバー)で乗客を有料で送迎する違法行為を指します。
インドネシアではタクシー営業が自由化されており、白タクが合法化されています。そのため、日本では違法になると知らずに白タク行為をしてしまう可能性があります。
外国人実習生に車を貸している会社はまだ多くありません。その結果、車を利用できる一部の実習生が、「買い物難民」になっている仲間を助けようとした結果、白タク行為につながってしまうことも十分に考えられます。
契約書に「白タク禁止」を明記する
弊社では、社外の人を車に乗せることを禁止しています。車の使用はあくまでも社員本人の用事に限り、これを賃借契約書に明記しています。
さらに、貸し出す車には録音・録画ができるライブレコーダーを設置しています。こうすることで「見られていないから大丈夫」と思わせない対策をしています。
福利厚生としての価値は高い
ここまで読んで、「そこまでするのは面倒だ」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。ですが、「会社の車が借りられる」というのは、外国人実習生にはとても魅力的な制度です。実際に、働く会社を選ぶうえでの大きなインセンティブとなっています。
「外国人材の定着率が低い」とお悩みであれば、業務内容や給与の見直しに加えて、福利厚生としての車の賃借制度導入をぜひ検討してみてください。
優秀な人材に長く働いてもらえると考えれば、契約書作成やドライブレコーダーの設置といった準備は、「手間」ではなく「投資」と捉えることができます。
もし、「車を貸してもいい」とお考えであれば、弊社が使用している賃借契約書の雛形を無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
